アラサーOL、マンガを翻訳する

悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「悪女は2度生きる」 65話

スポンサーリンク


f:id:pikkomako:20210703021458p:plain

引用:

悪女は2度生きる

あらすじ

謀略の天才、皇帝を作り上げる! ”お兄様が成功すれば、お前も成功するのよ” それを信じ、あらゆる悪事を企てた悪女「アルティゼア」。 しかし、彼女の兄への忠誠は裏切りとして返ってくる。 死を前にした彼女に手を差し伸べたのは宿敵であり、正義ある大公「セドリック」だけだった。 魔術で命と引き換えに18歳の自分に生まれ変わった彼女は、「セドリック」を皇帝にするために新たな人生を捧げることにするがーー

本文

その日の夜。


ティアはベッドの中で、傷付き悲しそうな顔をしたセドリックを思い出していた。


「はあ。」

ティアはベッドから起き上がった。
アリスも目が覚めたようだ。

「うん···奥様?お水を差し上げましょうか。 それとも···。」
「いいわ。寝てなさい。」


(セドリック様の寝室と続くドア···。セドリック様は、 このドアを自分の方から鍵をかけることはなかった。 開けたい時に、いつでも開けられるように….。)

ティアは無人のセドリックの部屋へ入った。
そしてテラスに出ると、遠くに松明が灯っており、セドリックがそこにいることが分かった。

「セドリック様···。 もう遠くまで行かれたのね。」

(彼がいる時にこの扉を開けていたらどうなっていただろうか。···いや、今考えても意味はない。過去、私自身はあくどい女だったから。 誰にでもそうだったが、エブロンに対しては特に。その事実を忘れてはいけない。)


ティアは自分のベッドに戻り、腕に着けてある、セドリックからもらったブレスレットを見つめた。

(これはプロポーズされた時からいつも身に着けていた···。)


ティアはブレスレットを外し、サイドテーブルに置いた。



ーーー・・・


2日後、大公妃接見室

ティア、リシアとアルフォンス、家臣達が接見室で誰かを待っていた。


ーーー・・・

セドリックが狩りに出た次の日
ティアは家臣と話していた。

『南海で?』
『はい。エイメル王国の小規模商団だそうです。身分証明書を確認するのに時間がかかりすぎて、今申し上げることになりました。』
『この季節に?』
『海が凍っているのを知らなくて登ってきたのですが、足止めされたようです。 たまに本土の漁船でもそういうことがあります。』

『今はどこに留まっているの?』
『最初は旅館に泊まっていましたが、冬になると旅館も営業を中断して···。今は寺院で面倒を見てもらっているそうです。 空き部屋は多いですからね。これまでエブロン革を本土の上部から受けていたそうですが、仲買人が手に負えない値段を上げて、これからは直接取引を始めたいと言っています。』
『そう。』
『前に妃殿下が革商と駆け引きをする際に、うまくいかなければ直接会ってみると言ってらっしゃったので、申し上げました。』
『分かった。 念の為会ってみよう。』


ーーー・・・

大公妃接見室に戻る。


赤髪の男を先頭に、船員達が部屋にぞろぞろと入ってきた。

「全員船員と聞いていたけど、体格が結構いいですね···。」

「あっ…!」

ティアが何かに気づく。

「久しぶりだな。ローサン侯爵。いつぶりだろう? 元気だったか。」
「どうやって…!」
「まさか俺の事を忘れたわけじゃないよなあ?」
「···エイメルのカドリオル殿下。」
「覚えていてくれて嬉しいよ。君に殴られた後頭部がまだひりひりするんだ。」

カドリオルが笑いながら言うと、後ろの船員が怪しい動きをした。


「退け!!」

アルフォンスが剣に手をかけ叫んだ。
すると船員が味方の船員を攻撃し始めた。

「味方の船員を?!」
「何かを取り出したぞ!」
「罠だ!!」
「剣を下ろすんだ!」


アルフォンスは敵と向き合うが、リシアが叫ぶ。

「ダメです、アルフォンス卿! 妃殿下の近くへ!」


しかし既に煙幕が巻かれ、辺りは黒い煙に包まれてしまった。


(この煙幕弾は···エイメル海軍の専用兵器!カドリオルの部下なら皆エイメル王国の精鋭の中の精鋭だ。この煙の中でも真昼のようによく見えるけど···エブロンの人間には見慣れない武器だから···!)


ティアは口を塞ぎながらアルフォンスを探すが、カドリオルに捕まり横抱きに抱えられてしまった。


「見つけた。やっと君が僕の胸に来てくれた。ローサン侯爵。」




→次回「悪女は2度生きる」66話へ



↓ エピソード全話一覧はこちらです!(最新話から最終話まで)
www.picco-comic-netabare.work