アラサーOL、マンガを翻訳する

悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「悪女は2度生きる」 66話

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引用:

悪女は2度生きる

あらすじ

謀略の天才、皇帝を作り上げる! ”お兄様が成功すれば、お前も成功するのよ” それを信じ、あらゆる悪事を企てた悪女「アルティゼア」。 しかし、彼女の兄への忠誠は裏切りとして返ってくる。 死を前にした彼女に手を差し伸べたのは宿敵であり、正義ある大公「セドリック」だけだった。 魔術で命と引き換えに18歳の自分に生まれ変わった彼女は、「セドリック」を皇帝にするために新たな人生を捧げることにするがーー

本文

「騎士を呼んで!!本城のすべてのドアを閉鎖して!」
リシアがそう叫ぶと、皆で協力し本城の扉をすぐに封鎖した。



「ちっ、やっぱりな」

暴れるティアを、薬品が染み込んだハンカチを口に当て気絶させた。

「ちょっと眠ってろ。」


「妃殿下!!貴様、今すぐ妃殿下を離せ!!」

アルフォンスはそう言い、カドリオルに向かおうとするが、兵士達が邪魔をする。

「「俺たちを倒してからな!」」

(視野さえしっかり確保できたら···!)

アルフォンスが煙幕に苦しんでいる間にカドリオル達は部屋の外へと逃げて行った。


ーーー・・・

「我が軍は何人残ったのか.」
「 三人です!」

(煙幕弾を持ち込むために死んだ隊員まで考えると···一瞬にして4人失ったな。エブロンの主力は、カラム方面に集中しているはずだが…。 本城の対処がこんなに早いとは···。あの女が描いてくれた本城の地図をあらかじめ熟知していなかったら、南海一の戦士の俺としても、どうにもできず閉じ込められて死ぬところだった。)


カドリオル達は城の外に出た。

すると待ち構えていたリシアが、ボーガンで兵士達を倒していく。

「くそっ…お行きください!!」
「恩は必ず返す!!」


カドリオルはティアを抱え一人で走り、ある彫刻の前に立った。

(これが隠し通路の装置なのか。川までしか続かないといったが、それで十分だ。凍りついた川でも帆を扱って風に乗るぐらいだからな。)


『壁にある聖女像の左手首と右手首を回してください。 本丸が立てこもりに入った時、水を補給するために作られた隠し通路です。』

事前にオーブリーから聞いていた通りにすると、隠し通路の扉が開いた。


「すぐ追いついて来たな。これでも食らえ。」

カドリオルはそう言うと煙幕弾を足元に転がした。
すると二人の姿は瞬く間に見えなくなくなってしまった。


(このままでは妃殿下が危ない!)

「隠し通路の出口に人を送ります!!追い越さなければなりません!」
「「「はい!!」」」


そうこうしていると、騒ぎに気付いたマーガレットがやってきた。

「リシア!これは一体どうしたことか!」
「マーガレットおばさん!直ちに大公殿下に伝令を送ってください。 誰が隠し通路を流出したのか調べなければなりません。」


(エブロン本城の隠し通路は計3つ。 その中でも最も重要性の低いところが、この聖女像の通路。非常時の水補給路なので川までしか繋がらず、本土の人には脱出路として使うのは無理。 しかし相手が航海術に堪能な南海人なら···。)


「そしてオーブリーお姉さんを確保します。」
「オーブリーが流出させたということをどうやって…。」
「冷静に考えてみてください。 オーブリーお姉さんは、 妃殿下を憎んでいたのでしょう?オーブリーお姉さんは寺院にいて、南海人たちも寺院に留まっていました。 隠し通路の開き方を知っているのは、本城の管理人達、そしてその仕事を受け継ぐ子供たちだけです。マーガレットおばさん! 少しでも南海人たちに対する情報を調べなければなりません。このまま妃殿下に何かあったら、大公殿下に顔向けできません!」



ーーー・・・

ティアは目を覚ました。
ベッドに寝かされており、ご丁寧にブーツまで用意されている。

「ここは…。」

どうやら船の上らしく、ティアは船室の中にいるようだ。用意されていたブーツを履き、ティアは部屋の外へと出た。


「起きたか。あまりもてなすことはできないが、ちょっと我慢してくれ。侯爵がそんなに元気な方じゃないのは知ってるが、火鉢を用意してる場合じゃなかったんだ。どうしてこんな地獄のような天気なんだ。 こんな所で住もうと城を建てて村を作るなんてエブロンは正気か?」

カドリオルは甲板から海を眺めながら言った。

「カドリオル殿下…。」
「毛で作ったくつはどうだ?温かいだろう?凍傷で花嫁の足の指を切るのは俺も望むところじゃないからな。」
「どうして…。」
「どうして、か…。どこから話そうか?俺がどうやって脱出したのか。 どうやって本城の構造を知ったのか。どうしてここまで来たのか。」

そして困惑しているティアの方に向き直り、言った。

「それとも、首が落ちた瞬間から言った方がいいかな?侯爵は見たことがない?重くて鋭い斧が俺の首を切ってしまう所を。」




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