アラサーOL、マンガを翻訳する

悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「悪女は2度生きる」 124話 【最新話】

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引用:

悪女は2度生きる

あらすじ

謀略の天才、皇帝を作り上げる! ”お兄様が成功すれば、お前も成功するのよ” それを信じ、あらゆる悪事を企てた悪女「アルティゼア」。 しかし、彼女の兄への忠誠は裏切りとして返ってくる。 死を前にした彼女に手を差し伸べたのは宿敵であり、正義ある大公「セドリック」だけだった。 魔術で命と引き換えに18歳の自分に生まれ変わった彼女は、「セドリック」を皇帝にするために新たな人生を捧げることにするがーー

本文

「いつ帰ってきたんだ?」
「今日の午後に。」
「戦争は終わったのか?」
「いや。だが首都の報せを聞いて。」


(なぜこんなに不愉快なんだろう?元々はエブロンを僕の味方に引き込もうとしたんだ。父上も私に『エブロン大公の一つ包容できなくて、どう皇帝になれるのか。』と言ったが···。こんな奴と手を握れと?正気なのか?きっとあの無表情の中に私に対する軽蔑を隠しているはずだ。見たことがないのに分かる気がする。 私に嫌悪を表わすあの無惨な表情、そして…。)

ローレンスはセドリックの向こうにリシアを思い出す。

(その女が私を見つめる顔も。)


ローレンスはセドリックに向き直る。

「何か、言いたいことでもあるのか?」
「…私に聞くのはそれだけか。」
「どういうことだ?」
「私に聞くのは戦争の話だけなのかということだ。ティアに何かあったか気にならないか? 妹だが。」
「あ…そうだ、そういえばそうだな。まあ、大したことではないだろう…うっ!!」

ティアの様子を聞きもしないローレンスの態度にセドリックは怒りあらわにし、胸ぐらを掴んで壁に押し付けた。

「お前なんかのために捧げられた人生がもったいない。」
「何が…うぅ!」
「お前の妹じゃないか!守ってあげなければならないという考えまではしなくても、大丈夫か心配するのが正常ではないか。お前は少なくともお前の母親と妹…妻は守るべきだった。そんな献身を受けながら一体何が足りなかったんだ、お前は?」

ローレンスは苦しそうにセドリックに言う。

「何を、偉そうにぶつぶつ、人に忠告を···。汚らわしい偽善者、誰が誰を守るって?」

ローレンスは苦しそうにしながらも黒い笑みを浮かべて言った。

「お前が涙をいくつかこぼしたとしても、死地に追いやられた死体は馬車で積んでも終わりが見えないくらいなのに、献身を口にするのか?手を汚すのが嫌で逃げた負け犬が···ぐっ!」

セドリックは怒りを抑えるように言った。

「そうだな、お前の言う通りだ。手を汚さないように逃げたんだ。 お前から殺さないといけなかったのに。」
「やってみろよ。結局お前もこの廊下で刀を抜く勇気さえないじゃないか。」
「お前の血管に流れる血が、ナイフまで防いでくれると思うか。ローレンス、お前は皇帝になれないだろう。私にはそうは見えないから。 だから覚えておけ。 私にはいつでもお前を殺す能力があるということを。」
「身の程を知らずにお前如きが…!」

ローレンスがそこまで言うと、セドリックはローレンスを床に投げ捨てた。

「だから、妻に何事もないことを祈れ。」

最後にそれだけ言うとセドリックはその場を後にした。



床に座り込んでるローレンスに侍従が近づくと。

「僕は戻らないと。 父上にはそう申しあげろ。」
「はい、かしこまりました。」
「そして…。」

ローレンスは侍従の頬を叩いた。

「お前は父上の前に行かなければならないだろう?」

侍従は震え上がり、体を縮こませた。

「ははっ、緊張しなくていい。」


それだけ言ってローレンスは無表情に戻り、その場を後にした。



ーーー・・・



エブロン邸にて。

ヘイリーは書斎の机に座り考え込んでいた。

(妃殿下が倒れる前に、大きく3つのことを指示された。第一、西部のコルトン捜査に連絡すること。第二に、ニコス司教に協力を要請し、大司教に訴えること。第三に、過度な紛争にならないよう騎士団を制御すること。)

(他にも妃殿下が詳しく指示されたことがあるが、すでに問題が大きくなりすぎた。おっしゃっていた騎士団の問題も私にはどうしようもない···。 このまま妃殿下も止められない程になってはいけないのに…。)

ヘイリーはため息を吐いた。

(リシアはあそこでうまくやっているのかな?あの子ならきっとこんな時に常識を守りながら動けたはず…。)

ヘイリーがそう思っていると、そこにいるはずのないリシアが目の前に現れた。

「ヘイリー姉さん。妃殿下に一体何が起こったんですか!」
「リ、リシア…!」



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