アラサーOL、マンガを翻訳する

悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「悪女は2度生きる」 67話

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引用:

悪女は2度生きる

あらすじ

謀略の天才、皇帝を作り上げる! ”お兄様が成功すれば、お前も成功するのよ” それを信じ、あらゆる悪事を企てた悪女「アルティゼア」。 しかし、彼女の兄への忠誠は裏切りとして返ってくる。 死を前にした彼女に手を差し伸べたのは宿敵であり、正義ある大公「セドリック」だけだった。 魔術で命と引き換えに18歳の自分に生まれ変わった彼女は、「セドリック」を皇帝にするために新たな人生を捧げることにするがーー

本文

「死刑執行人が教えてくれたよ。副王がわざわざあまり使わない斧を使えと言ったのは···侯爵がお金を使って鋭いものに変えてくれたんだって?その浅はかな慈悲に感謝のあいさつでもしなければならないか?」
「それは…。」
「実は一発で首が落ちたのはありがたかったよ。5、6回斧で刺されていたら、記憶がよみがえってくるやいなや狂ってしまったはずだから。」


その時船がぐらっと揺れ、バランスを崩したティアをカドリオルは抱き締めるように支えた。

「おっと。気をつけて。船の下に落ちたら氷で体が割れて即死だよ。」
「どうやって…。」


ーー・・

エイメル王国の第1王子カドリオルは南海の海賊王だった。

エイメル王国は南海の小島だった。 人口は少なく、土地はもっと小さかった。資源もなく、塩気のある土地では農業も発達できなかった。 似た境遇にあるイアンツ王国のように繊細な技術を発展させることもできなかったし、発達した産業は漁業だけだった。 クラテスが発展する間、エイメルはだんだん貧乏になった。

彼は最初、発達した航海技術を利用して船舶製造と仲介貿易を始めた。

しかし、皇室の支援を背景に、リアーガン公爵が登場するようになり、クラテス帝国の大規模なものとは到底対抗できないことに気づいた。

そのため、カドリオルが目を向けたのは海賊だった。
彼は南海の海賊を制圧して組織化させ、クラテス帝国の商船を集中的に略奪した。同時に彼は、エイメルの王子として南海の保護者を自任した。 それから約10年ほど、帝国海軍が最も弱くなり、海賊の力が猛威を振るうことになる。
エイメル海軍の保護を受ける商船だけが無事に海を渡ることができるという話があるほど、南海で絶対的な影響力を行使することになった。
いずれもカドリオルがしたことだった。

そこで過去のティアは、ロイガール大公を追い出すために彼と手を組んだ。
穀物価格を操作したのが最初の取引だった。 穀物船を略奪することに対価を得て、 略奪した穀物船はそのまま自分のものになるうえ、穀物価格が上昇することでその穀物を高く売ることができるのだから、三重で利益を得ることになる。 カドリオルとしては願ってもない取引だった。同盟関係はしばらく持続した。 ローレンスがリアーガン公爵家まで平定することを望んだためだった。

しかし、最後には彼を裏切った。 彼は、ローレンスが陰謀を企てた証拠を持っていたからだ。
カドリオルは自分を信頼した代償で、反逆罪で国王に捕まり首を落とした。

その日、エイメル国王に兵士を貸したのはクラテス帝国だった。 正確にはローレンスだったが…。


ーー・・


「いつから…?」
「4ヶ月ぐらい前にね。寝ていて目が覚めたら、ふと私の首がくっついていたのにとても驚いたが、感謝した。死刑台の首に押しつぶされた記憶が鮮明に残っているが… 最初は変な悪夢を全部見たと思った。
ところが、その日からとてもおかしかったよ。 書類も、人も、みんなもう見ただけで···しかも暴風が来る日まで分かるようになったんだよ。 記憶はますます生々しくなって、とても夢を見たと言えなくなって。
それで俺が一番最初に思ったのが、 何だか分かるかな? 侯爵?」

「分かりません…。」

「君を手に入れなければならないということだった。僕がどれだけ君を恋しがったか分からない。数え切れないほど考えたよ。会ったら首を絞めようか。 それとも···キスしようか?」

そしてティアのあごをそっと持ち上げ、顔を近付けた・・・。



ーーー・・・

セドリックは大広間で、跪いたアルフォンスと向き合っていた。


「妃殿下を守ることができなかった罪、死をもって償います。」
「…簡単に死を口にするな。命云々の前にやり通すべきことがあるだろう。」
「恐れ入ります…。港が凍る直前、ある南海の人が先月入ってきてから1ヶ月近く寺院に泊まったそうです。
寺院で彼らに会ったオーブリー様が本城の構造を詳細に描いてくれて、聖女像の通路を通って川に抜け出した南海の人々は、待機させていた小さな船に乗って川を経て河口に下りました。
その船は、そりのように氷の上を走れるように改造されたそうです。船を改造した者も南海人です。町で、壊れたところがあると言って、自分たちで修理していたそうですが、倉庫を貸した者は少しも疑わなかったそうです。オーブリー様を監視していた召使いとその家族も皆死んで発見されました。 言葉が漏れるのを防ぐために家族を人質に取っていて、去る前に殺したはずです。」
「寺院を閉鎖し、彼らと交流のあった住民は全員拘束して調べろ、隠し通路も確実に崩して防ぐように。外部に知られたので、二度と使えなくしなければならない。」
「了解致しました。」
「ひとまず完全閉鎖令を下せ。船にそりの刃をつけて川を下ることができれば海でも可能だろう。凍っているからといって油断せずに補給倉庫を取り締まれ。 いくら南海人の船がすごくとも、補給一つもなしに大海へと進むことはできないはずだ。」


そして椅子の手すりをぐっと握り、アルフォンスに言った。

「オーブリー・ジョルディンを連れて来い。」




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