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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」 34話

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引用:

ロクサナ~悪女がヒロインの兄を守る方法~

あらすじ

どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた! アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。 そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。 その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。 アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。 最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

(本文)


死んだはずのカシスを見て驚くジェレミー

「え?!あ、あいつが! あいつが一体どうして…!!!姉ちゃん、サナ姉ちゃん!」


『何だって? 清の貴公子だと?!』
『何年ぶりですか?』

「サナ姉ちゃん···。 今、俺が見ているものは本当にカシス・ペデリアンなの?」

(驚くでしょうね。 死んだと思った人が生きているという事実は…。そうですよね?お父様。)

「ジェレミー、もうすぐ帰るから支度しておいて。」
「分かった、サナ姉ちゃん!」


ジェレミーとの話が終わるとロクサナとカシスの目が合った。

どこからか時計の音が聞こえるようだ. 彼と別れたあの日の夜の…。

止まっていた時間が、再び刻み始める音が…。


ーーー・・・


「くそっ!!いったいこれはどういうことだ?」
「お父様、落ち着いてください。」
「カシス・ペデリアンはあの時に死んでいるはずなのに···!」
「お父様。彼は確かに私の手によって死にました。 その時、ご自分の目ではっきりご覧になったじゃないですか。」
「それではあれは一体何だというんだ?!」
「たぶん、本物はもう死んだから偽物でしょう。 」
「じゃあ、あれは身代わりってことか!? しかし、あの気配は確かにペデリアンのものだ…。 それにあれは双子だと言っても信じるほど似ている…。」
「もしかすると、本当は思ったより単純かもしれないですね。この世には本当に生きている人のように精巧な人形がいるじゃないですか。 。」
「人形だって?」
「覚えていませんか? 私がお話したことがあるじゃないですか。この間、ペデリアンとベルティウムの交流が確認されたと。 確認されたのは最近のことだけですが···。もしかしたら、他の人の目を避けて前から密かに連絡を取り合っていたかもしれません。 以前、後継者を失い危機に瀕していた青のペデリアンが身を隠していた三年間、カシス・ペデリアンのようなぬいぐるみを作ったとしたら、辻褄が合いませんか?」
「…!ベルティウムは部屋にいるだろう。 今すぐ彼に会ってみなければならないな。」
「いってらっしゃい。」

ロクサナは微笑みながら、ベルティウムの元へ向かうラントを見送った。

「私の言葉を一寸の疑いもなく信じてくれてありがとう、お父様。 もちろん、一生懸命向かったところで無駄足になると思いますが。」



その時突然強い力で後ろから右手を掴まれた。

「…なに?挨拶にしては激しすぎるわよ。 デオン。」
「カシス・ペデリアンが表に出てきたそうだな。 久しぶりに顔を見れて嬉しかったか?」

(カシスが生きていることを知らなかったわけでもないのに、こんなに感情的な姿を見せるなんて。)

「あなたはよく知っているのに、どうして聞くの?」
「…俺はたまに、君を殺してやりたくなる。」

無表情だが機嫌の悪いデオンが右手を掴む手に力を込めた、その時。



「やれやれ。まさか和合会の趣旨すら知らない者がここにいるとは思わなかった…。そのように相手を脅すのはアグリチェだけの挨拶か?」

カシスが現れ、呆れたような口調で言った。

(よかった。ラントを他のところに向かわせておいて。この姿を見たらさすがのラントも、カシス・ペデリアンが偽物だとは思わないでしょう。)


「デオン。」

ロクサナをじっと見つめた後、デオンは無言でその場を立ち去った。


そしてロクサナはカシスに向かってにっこり笑って言った。

「助けてくれてありがとうございます。私の名前は、ロクサナ・アグリチェです。あなたのお名前は?」



→次回「ロクサナ~悪女がヒロインの兄を守る方法~」35話へ


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