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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「ロクサナ~悪女がヒロインの兄を守る方法~」 33話

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引用:

ロクサナ~悪女がヒロインの兄を守る方法~

あらすじ

どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた! アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。 そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。 その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。 アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。 最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

(本文)


(あれほど背が高く、がっしりした身体の持ち主はデオンしか見たことがない。なるべく和合会に遅く着くようにややこしいことを任せてきたのに、もう済ませたのね。はあ、知らないふりしよう。)

ロクサナがその場を去ろうとする前に、マントの男がロクサナに気付いた。

(ばれたみたいね。素早いやつ。息を殺していたのに、私がここにいることをどうやって知ったのかしら?)

「本当にうんざりするんだけど···。 私をどれだけ飽きさせたら満足するの?顔も見たくないと言ったでしょう。 あなたは本当に口が痛くなるほど言っても分からないわね。今日はせっかく悪くない夜なんだから。何も言わずに行って、デオン。」

ロクサナの話を聞いて、その男は無言のままだったが、黙ってロクサナにマントをかけてその場を去っていった。

(…マント?この香り…。デオンじゃなかったみたいね。)



ーーー・・・

次の日の朝。

「デオンは?」
「まだみたいです。」
「こんなに遅いなんておかしいな。」
「どうせやる事も無いし、かえってよかったじゃん。」

デオンを気にするラントと、ロクサナ、そしてジェレミーが会場に向かって歩いていた。

「確かに思ったよりも遅いですね。」
「お父様が留守の隙を狙って監視対象が問題を起こしたのかもよ。」
「それでも心配いらないですね。お兄様なら宴会が終わる前までは来るでしょう。」
「確かにそうだな。じゃあ、どんな間抜けたちが集まったのか先に見に行ってみようか。」

ラントはそう言い、三人で会場に入っていった。

「わあ、馬鹿の一つ覚えみたいにサナ姉ちゃんを見てる。」
「うん?」

昨日と変わらず、周りの男達はロクサナに見惚れている。


(なんだか視線が痛いと思ったら。 リュザーク・ガストロね。 昨日より表情が一層険しくなってるんだけど…。)

リュザーク・ガストロを観察していると、どこからか声が聞こえてきた。


『本当に、しっかりしてくださいよ。 腰を伸ばして、服もちゃんと着て!あ、もう! だからしっかり立って、ちょっと! うーん。』

入り口から黄色い髪の男と、その男をえるような格好で銀色の髪の男が現れた。

「家に帰ってニックスが作ってくれたタルトが食べたい···。」
「どうせ明日には帰るのにどうしてこんなにせがむんですか。」
「ニックスがノエル様を面倒くさがっているから··· 。」
「あー!だから!みんなが見てるじゃないですか! 早くちゃんと立ってくださいよ?!」

あのぶら下がった男は、黄のベルティウムの頭首であるノエルだ。

「うう、タルト〜。」

(小説で描写された通りだね、これ幸いというか···。)

小説の中のノエルを思い出しながら、じっと見つめるロクサナ。

「ノエル様?どうしたんですか? 大丈夫···ノ、ノエル様が鼻血を!」
「!うわぁ! え、え?」

何を勘違いしたのか、ロクサナのあまりの美貌にノエルは鼻血を出したようだ。

「あいつは病気なのか?サナ姉ちゃん! お腹空いてない? 何か食べる? 俺が持ってくるよ?」
「そうだね、じゃあ頼んだわ。」


(宴会場はいつもうるさいけれど、今日はさらに騒がしいわね。いや、それよりも焦っているのか。これを「焦り」と呼ぶのが正しいだろうか。 もしかすると、今私は、何かを待っているのかもしれない…たぶん…。)

その時宴会場が一層騒がしくなった。


「「「あ!!」」」
「「カシス・ペデリアンだ!!」」


リシェル・ペデリアン、シルビアと続き、カシスが会場に入ってきた。


→次回「ロクサナ~悪女がヒロインの兄を守る方法~」34話へ

 


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