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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「逆ハーレムゲームの中に落ちたようです」 53話

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引用:

逆ハーレムゲームの中に落ちたようです

あらすじ

目が覚めるとベッドに見知らぬ裸の男たちが!? そう、誰かがプレイ中の逆ハーレムゲーム内の悪女に乗り移ってしまったのだ! 不思議なことに、ゲームのプレイヤーの選択肢と選択内容を盗み見ることができてしまう。 そして、ゲームの主人公であるユリエルが、悪女キャラである自分の愛人たちと親密になり、最終的に自分を殺すつもりであることを知ってしまう… 果たして死を免れ、ゲームの中から無事に脱出することができるの!?

(本文)

「こうやって訪ねて来るということを知っていたから、あなたについて来るなと手紙まで残したのに。」
「どうしてですか…なぜなんですか?なぜ…。」


エクロットはリアに置いていかれるのがどうしても納得できないようだ。


「責任を取る人が私だけだったから。」
「···それは理由にはなりません。」
「そうかしら···。でも知ってるように私はあなたが思うほどいい人だったことはなかった。」
「それは何の関係がありますか?」
「私は…これ以上私のそばにいる人に恥ずかしい思いをしてほしくない。私の行動が気に入らないことは知っている。 それでも命令に従ってくれるでしょう?」
「何を···私が悪かったのです。」


リアの言葉にエクロットは渋々ながらも納得した。


「今回のことにおいて真実はもう重要ではないわ。私がこうして出てきた以上、ドミナート伯爵もやはり爵位を返上して宰相職から降りるべきだ。 私兵と財産を守るためには反逆とは無関係という視能でもしなければならないから。
ここへ来て陛下と取引をしたし、我々の予定通りの臨時宰相職にはカラント・フェイシスが座ることになるだろう。
エクロット。あなたは皇城に残って、あの「麻薬」取引の本拠地を探し出して。皇家に反旗を翻している貴族勢力と結託した彼らを完全に根絶やしにしなければ…。 結局私にまた刀になって戻ってくるでしょう。」
「はい、姫様。」
「だから彼らは誰よりも私の手の内に入ってこなければならない。」
「···肝に銘じます。」



ーーー・・・


ガッシャンと音を立てて、ユリエルが投げたティーカップが粉々に割れた。

「今、こんなものを私に飲めって出してきたの?!」
「···申し訳ありません、姫様! もう一度準備させていただきます。」



(皇女になればすべてが変わると思ったのに。 半端な血筋に、二番目の皇女、支持基盤も弱い上に···貴族が訪ねてこないじゃない。

エストは成功したわ。「あのひどい女は没落し、私が勝った」と。 私がそんなに望んだことを全部持っているくせに。それを全部投げ打って、自らぬかるみに落ちるって?最初からすべてを持っていたから…だからそんなことが言えるんだろう。

なぜ私が敗北した気分を感じなければならないの?かわいい顔だけじゃなくて、もっといい設定をすることもできたじゃない。この「ユリエル」っていうキャラクターで何が出来るんだろう?

今持っているこの手数で、どうやって「世界」を持つことができるというの?…私に嘘をついたのか?いや、違う…あの取引は本当だった。)



ーーー・・・


『···長い歳月の間、そっぽを向いた子だ。 こうなった以上、思う存分長居させてくれるだろう。君がその子を放っておいたら、約束通り空いている宰相職にカラント・フェイシスを任命するようにしよう。 私は君も、その子も傷つけたくないんだ。』


リアは陛下からもらった手紙を読んでいた。


「姫様、お城の前に積もった物をどうしましょうか。」
「ん?なんの荷物?」
「貴族たちが姫様に送られた進上品です!早朝からいっぱい積まれていました!」
「それはなんで…。」
「姫様が一刻も早く帰還することを願う意味で送ってくれたプレゼントだそうです。」


(よほど二番目の皇女が頼りないらしいわね。)


「すでに受け取ったものは仕方がないからそのままにして、今後は一切禁ずるようにしなさい。」
「はい!」


そう言うと、リアはデイジーの後ろにいるメイドに声をかけた。


「後ろの子は初めて見る顔ね。」
「…!恐れ入ります。陛下が姫様によくお目にかかりなさいと仰せになり···皇居から呼び出され、こちらに伺いました。」
「私を手伝うのはデイジーで十分だから、これからは私が呼ばない限り寝室に足を踏み入れないように。」
「はい、かしこまりました。」
「じゃあ、出かけるわ。」


(手紙に続いて人まで送って、こんなに心配する有様とは。大人しく罰を受けるという言葉が信じられなかったようね。皇帝と約束した幽閉期間はあと半年か。外郭を捨てて人が使わない聖塔だというので、正直少し心配してたんだけど、幸い望んだ通りね。)



「デイジー、私が言ったのは準備してくれた?」
「はい···ところで姫様、本当に私がそれをしてもいいですか?」
「完璧な手足になると私に約束したじゃない?」
「ミスなく頑張ります!!!」


リアはデイジーが用意してくれた染色液で、真っ赤な髪の毛を黒に染めた。


「思ったよりすぐ終わったね。 どう?うまくいった?」
「姫様、どうするんですか? 私、また惚れそうです···!」
「よし。じゃ、行こうか。」



ーーー・・・



「今は私の持ち合わせがないんだけど…こんなに助けてもらってばかりでどうしよう。」
「代わりにキスでもいいと言ったじゃないですか。」


美しい女性がそう言うと、赤髪の男は遠慮なくキスをした。
そこへ。


「ちょっと!!!!!やっと見つけた!!」
「はあ。」
カイロス様!!」


赤髪の彼は、ロスチャイルド帝国第二の皇子である、カイロスエリアルだ。
マントを被っている側近の若い男と初老の男がカイロスに近づいた。


「今すぐ帰りましょう。」
「君たちが変にふるまったから逃げてしまったじゃないか。」
「使臣団の日程を騙したということを帝国が知ったらどう思いますか?!」
「うん、いいんじゃない? それが問題になることある?」
「それがですって? 今、僕たちが船で来たとでも思っていらっしゃいますか? 」
「うんうん、この国には美人が多そうだ。」
カイロス様??? 私の言うこと聞いています?? (こいつ…。)」
「お前は先に伯爵に帰って伝えろ。 今晩までには帰るから、これ以上うるさくするなと。」
「はあ、私は残ります…。」



側近の若い男はげっそりとしながら、まだまだ元気なカイロスに着いて行く。



(さて、最後に遊ぶ相手は···。)



「誰にしようか。」




→次回「逆ハーレムゲームの中に落ちたようです」54話へ




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