アラサーOL、マンガを翻訳する

悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「皇女、反逆者に刻印する」 33話

スポンサーリンク


f:id:pikkomako:20210704174642j:plain

引用:

皇女、反逆者に刻印する

あらすじ

人造人間「ホムンクルス」の反乱によって滅びたハーデルラミド皇室。第7皇女イヴは妹の裏切りによって1度は命を落としたものの、錬金術の力で8年前の世界で再び目を覚ます。 イヴが皇室滅亡の未来を変えるための方法―それは皇室を滅亡に追い込んだホムンクルスの王・ミカエルを自らの専属騎士にすることだった。 皇女と反逆者、前世ではすれ違ってばかりだった2人が向かう未来とは——!

本文


(生い茂った林か···こんな所なら監視ゴーレム目にもつかない。何の音も聞こえないな。皇族が互いに牽制するためにお互いの専属騎士をいじめることがあるというのはよく聞く話だ。むしろこっちの方がいいかもしれない。 私が八つ当たりの対象なら皇女は無事だろうから。)


しばらく歩くと、第6皇女ステファ二ー・ハーデルラミドと、第6王子デレク・ハーデルラミドとその専属騎士達が待ち構えていた。


「ああ、面倒くさい。 お姉様はなんでいつもこんなことをさせるの?」
「落ち着いてください、お姉様。第3皇女は将来皇帝になるので恩を売っておかなくては。」


(第3皇女···前回のスラム移住政策案で恨みを持っているようだな。)


するとミカエルを連れてきた二人のホムンクルスが言った。

「仰せの通りに連れて参りました。」
「お疲れ様。 もう行って。」

そしてミカエルを扇子で指し、続けて言った。ミカエルは跪き、あいさつをした。

「そしてそこのあなた、近くに来るように。」
「第6皇女殿下と第6皇子殿下にお目にかかります。ミカエリス・アグニトと申します。」
「うん。そのままでいて。 起きないで。リトバー、スノーレット。」


側に控えていた第6皇女専属騎士のリトバー・ベルマンと、第6皇子の専属騎士スノーレット・ウィントが呼ばれた。


「抑えろ。」
「仰せのとおりいたします、 殿下。」



スノーレットは王子達に聞こえないように、こっそりミカエルに言った。

「両膝を付けた方が早く治るだろう、アグニト。」
「奴隷としての礼儀を正すことができるのは皇帝と私の主人だけだ。」
「…分かった。」


そう言うとスノーレットとリトバーは両側からミカエルを地面に押さえつけた。強い力で押さえつけられたミカエルの膝からは血が出ている。


第6皇女は、下を向くミカエルの顎を扇子ですくい上げ言った。

「私がどうしてあなたを呼び出したか知ってる?」
「……分かりません。」

「聞くところによると、イヴが専属騎士の教育に苦労していると皇居に噂になっているらしいわよ。要領の悪い妹が心配で、仕方なく私が姉妹たちの代表として出ることになったの。」

「私が第7皇女殿下に仕えるのに不足な点がありましたら、おっしゃってください。 直ちに是正します。」
「そう?」


第6皇女は黒い笑みを浮かべ続けた。

「卿はイヴの専属騎士になって1ヶ月になるのに、たったの1日も外泊しなかったんだって? 専属騎士の最大の義務である「奉仕」をまともに実践していないのではないの?ぱっと見たところ、主人を満足させることができないようね。だから毎晩帰してやるのよ。」


(皇女は俺をそんな道具に使わない。)


第6王子もちゃちゃを入れる。


「それなら専属騎士として資格未達なのは確かですね?」
「そうね。欠点のあるホムンクルスを皇居に置くわけにはいかない。」
「そう思います。担当する役割ができなければ、『ホムンクルス管理法』に従って等級審査をもう一度受けなければなりません。専属騎士の義務を遂行できないのであれば、降格されて当然です。」
「その通りよ、デレク。」
「そうですね、初めからこの場で確実に出宮の理由を作ってあげましょうか?」
「そうしよう。イヴは些細なことで災難だから、我々が代わりに出なくては。」
「一箇所不具な所でも作ればいいだろう。」


(危ない。皇族相手では対抗できない…。)


「リトバー、スノーレット。」

二人は名前を呼ばれると、ミカエルを離して向き直り、剣を抜いた。



ミカエルも剣に手をかけたがーーー。


(私も剣を···。いや、皇女が側にいない以上、私が今剣を持つと皇族の命を脅かしたという濡れ衣を着せられるかもしれない。 そうなると、私の即決処分に名分ができるだろう。生き残ることを目標にしないと…。)

ミカエルはどうするのかーーー。



→次回「皇女、反逆者に刻印する」34話へ



↓ エピソード全話一覧はこちらです!(最新話から最終話まで)
www.picco-comic-netabare.work