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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「皇女、反逆者に刻印する」 23話

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引用:

皇女、反逆者に刻印する

あらすじ

人造人間「ホムンクルス」の反乱によって滅びたハーデルラミド皇室。第7皇女イヴは妹の裏切りによって1度は命を落としたものの、錬金術の力で8年前の世界で再び目を覚ます。 イヴが皇室滅亡の未来を変えるための方法―それは皇室を滅亡に追い込んだホムンクルスの王・ミカエルを自らの専属騎士にすることだった。 皇女と反逆者、前世ではすれ違ってばかりだった2人が向かう未来とは——!

本文

「なんとあの新緑の部屋とは。」
「 東の別宮で最も美しいことで有名な部屋ではないでしょうか。 」
「皇帝陛下は第7皇女殿下をとても大事になさっているようです。」
「私たちも後に招待してください、殿下。」

「ははは…そうですね。」

群がる貴族達の話を流しながら、ミカエルと会場を歩いていると、目当ての令嬢を見つけた。


(ルチアード小伯爵、アナイス!今日の一番大切なお客様···!小伯爵と対話をしないといけないのに・・・!)

アナイスの元に向かおうとしたが、目の前の貴族達が邪魔で押し戻されてしまった。

「皆さんとのお話楽しかったです。しばし私はお休みさせていただきますね。 」

イヴはそう言いその場をようやく切り抜けた。



ーーー・・・

その様子を遠巻きに見ていた第3皇女とチャンスリー侯爵、プリッツ子爵。

「第7皇女殿下の出方は以前と比べて尋常ではないですね。 皇帝陛下に名のある部屋を授けられるとは。」
「生まれてこのかた初めて役に立つことをしたのですから、プレゼントはどんなに嬉しいことでしょうね。所詮その程度、枢密院会議にも出席できない子犬ですわ。」
「もちろんです。 仮に何の意味があるのか!皇位継承候補1位は、名実共に第3皇女殿下ですから!」


プリッツ子爵は二人の会話に割り込まず、ずっと黙ったまま考え込んでいた。
「…。」
「やれやれ。何をそんなに心配しているのかしら。」
「私が一度、第7皇女の本性を調べます。」
「心配は終わりにしましょう。」
「···わかりました、殿下。・・・あ、ルチアード令嬢ですね。」

「ああ···あの『銭湯事業』の件で、第3皇女殿下を訪れたようですね。」
「本当に粘り強いですね。 まだ諦めてないんですか。」
「手紙が大量に来るのですから、返事を書くのが大変だったでしょう。」

アナイスが第3皇女の元に駆け寄る。

「第3皇女殿下…!」
「まあ、私には関係ありませんね。これはルチアード伯爵家の役割なのですから。」

第3皇女はアナイスに冷たく背を向けて、その場を去ってしまった。



ーーー・・・

「かなり疲れているようだな、皇女? ゆっくり休む所を探さないと。」
「休める所は多いわ・・・真珠貝の部屋に行こう。 」



真珠貝の部屋』
退廃的な文化を愛する皇帝が放蕩し、宴会中に疲れた人々のために作った休息空間。

しかし実は、未婚の男女が一緒に入った事がバレれば、次の日の新聞に載せられるのを覚悟しなければならないところだった。



つまり、真珠貝の部屋とは・・・


「こちらへどうぞ。」
「入りましょうミカエル。」


皇居が公認した性欲処理の場である。



部屋に入り、ガチガチになっているミカエルを見てイヴは吹き出した。

「緊張しないで、ミカエル。 実習するつもりはないから。はあ、ちょっと生き返ったようだわ。 ミカエルも立っているのが大変だったと思うから、ちょっと座って。」
「皇女が望むなら…。静かだな。俺たち以外には誰もいないのか?」
「ううん、結構いると思うよ。 金色の紐がかかっている部屋が使用中の表示なんだよ。」

「なんの音も聞こえないが。」
「内外の声すべて遮断可能なのよ。 防音結界があるの。」
「ああ、そうなのか。」
「ミカエルは攻撃魔法に強いじゃない? 結界魔法に弱いかもしれないわね。」

「そういえば、皇女は生活魔法専攻だそうだな。」
「うん、いろんな分野を広く浅く身につけて。でも攻撃魔法だけは駄目だった。 お互いに組み合わせるのは得意なのに、そっちは全然素質がないから。」
「ふーん。お前の学問的成就が制限されているのは皇女だから。一方ではうまくいったという気もするな。」
「うん?なんで?」
「もう俺がお前の剣になったから、お前が直接戦うようなことなどないからな。」


(刻印された専属騎士が普通に言いそうな言葉だとはわかるけど···。なんだか気分がいいわね。)

イヴは満面の笑みを浮かべた。


「そうよ、必ず私を守ってくれなきゃだめよ。」
「もちろんだ。」


「誕生日パーティーの最後の順番が終わったみたいだね。そろそろ最後の仕事をしよう。」

イヴはそう言うと、先程第3皇女にあしらわれていたアナイスを思い浮かべ、ミカエルに笑いかけた。



「お願い、ミカエル。今日の最後のお客さんを連れてきて。」




→次回「皇女、反逆者に刻印する」24話へ



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