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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「皇女、反逆者に刻印する」 37話

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引用:

皇女、反逆者に刻印する

あらすじ

人造人間「ホムンクルス」の反乱によって滅びたハーデルラミド皇室。第7皇女イヴは妹の裏切りによって1度は命を落としたものの、錬金術の力で8年前の世界で再び目を覚ます。 イヴが皇室滅亡の未来を変えるための方法―それは皇室を滅亡に追い込んだホムンクルスの王・ミカエルを自らの専属騎士にすることだった。 皇女と反逆者、前世ではすれ違ってばかりだった2人が向かう未来とは——!

本文

「ミカエル。私が来た時、なんで剣を手から離していたの? ミカエル、強いじゃない。剣を使えば一人でも十分危機を免れることができたじゃない。 でも私が到着した時は、 無防備の状態だった。どうしてそうしたの?」
「そりゃあ···当たり前じゃないか。それが 最善だったからだ。」
「それがどうして最善だったのか、あなたの口から聞きたい。」

「···ご存知の通り、皇族殺害未遂罪を被ったらお前に連帯責任が問われることは明らかだった。それに、あなたは大義を抱いている人で、皇居の中には倒すための敵も多い。 そのような君の意志を動かす敵が、君の邪魔になるのが嫌だった。 政敵に口実を与えて邪魔になり、それで抵抗しないのが最善だと判断した。専属騎士としては、正しい決定だったと思うが…。」

ミカエルは堂々と言い放った。

(褒められる事ではあっても、つっこまれることではないのではないと考えているね。)

「ミカエル、前に言ったよね。私は皇女として最善を尽くしてあなたを保護すると。 あの時あなたを保護するって言ったのは、事故を打って収拾が必要な場合まで含めたのよ。危険な瞬間には積極的に反撃してもいい。 後のことは私がうまくやるから。」

ミカエルが冷静にイヴを切る。

「皇女はまだ皇居の中で、力はなかったはずだが。 」
「うっ、ひどいね。 出来るよ。 でも、かりそめにも皇女なんだから。」
「心ならずも君の名誉を侮辱したようだ.。謝罪をする···すまない。」
「分かればいいわ。」

そう言いながらも悲しそうなイヴの表情を見て、ミカエルは突然その場に跪いた。

「ミカエル、何してるの?! また血が出るじゃない!早く立って!」
「皇女殿下。」
「そうよ。 私が皇女に見えるのなら早く起きて!」

すると跪いたままのミカエルが呻いた。

(刻印のために命令を聞かなければ苦しいだろうに!)

「もう!私が負けた! 言いたいことは何?」
「···あなたが信じられないわけじゃない。 絶対に。本気だ。 ただ俺の態度に問題があったことは認める。君は大きく高い大義を持っているのに、君の力量を僕が勝手に決めつけて心配したのでしゃばったのだ。」
「心配したって…?」

(今まで皇族の心配などするものかって言ってたミカエルが?)

「意図は心配だったが、結果的には侮辱したようだ。本気で許しを求めたい。」
「分かった。許すよ。 すべて許すから、 もう立って?」
「そして、助けてくれてありがとう。」

素直なミカエルに驚くイヴ。

「君の庇護のおかげで助かった。」
「 ···私はただ、保護するって約束したから、約束を守っただけよ。 」
「 難しい約束なのに…守ってくれた。だから俺はこれからもあなたを信じる。」

(···ミカエルがこんなに素直な人だったっけ?)

「今日分かったのは、お前の専属騎士だということは幸運だということだな。お前が皇位に上がるその日まで、君の剣として私の全ての心、身を捧げて支えたい。」
「それは、もちろんよ。」

(過去の反逆者がこの人生で私を選ぶなんて。私は上手くやってるみたいだね。もしかすると、あの言葉も···。)

過去を思い出していると、ミカエルに名前を呼ばれた。

「皇女。」
「ん?」
「手を。」

ミカエルはイヴの手に丁寧にキスをし、微笑みながら言った。

「...じゃ、これからもよろしくな。俺の皇女。」
「こちらこそ、ミカエル。」

ミカエルの笑顔に、イヴも満面の笑みで返した。




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