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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

【ネタバレ・翻訳】 「悪女は2度生きる」 61話

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引用:

悪女は2度生きる

あらすじ

謀略の天才、皇帝を作り上げる! ”お兄様が成功すれば、お前も成功するのよ” それを信じ、あらゆる悪事を企てた悪女「アルティゼア」。 しかし、彼女の兄への忠誠は裏切りとして返ってくる。 死を前にした彼女に手を差し伸べたのは宿敵であり、正義ある大公「セドリック」だけだった。 魔術で命と引き換えに18歳の自分に生まれ変わった彼女は、「セドリック」を皇帝にするために新たな人生を捧げることにするがーー

本文

「どこ行くんですか?」

ティアは掴まれた腕をそっと振りほどいて言った。

「外の空気を吸ってきます。」
「確かに空気がよくはないですね。」

ティアと一緒にセドリックも席を立とうとすると。

「ここにいてください。 主が抜けたらダメですよ。」
「大丈夫です。 みんな、適度に楽しんでますから。」
「そんなこと言わずに、私がここにはりつけにしてしまった令嬢と、ダンスでも一曲踊ったらいかがですか?」
「あ…承諾いただければ、私がビジョン家をお迎えいたします。 大公殿下はお行きください。」
「ダンスは一回踊らなきゃダメよ。 踊らずに宴会場を離れるとは、私のためにダンスの申し込みを受けても出なかった?」
「私はダンスが下手で、好きでもありません。」
「私のような人も結構素敵に踊れるようになったのよ。もっとうまくできるよう伝えるから、この機会に学んでみなさい。 」

そう言うとティアは一人で会場を離れてしまった。


ーーー・・・

「奥様、どうしたんですか?」
「私がどうかした?」

アリスが、一人で出てきたティアを心配していると、後ろからセドリックが追いかけてきた。


「ティア。怒ってますか?」
「いいえ、ただちょっと疲れているだけです。 何事もないのに私がどうして怒りますか。」

ティアの憂いの表情を見て、セドリックがティアの頬に手を当てた。

「大丈夫ですか?」
「心配しないでください。私は何ともありません。 もう夜12時を過ぎたので、もう休みたいだけです。」

ティアはそう言いながら、セドリックを拒絶するように顔を背けた。

「それでは部屋まで送ってあげます。」
「大丈夫です。お戻りください。 二人とも抜けたら、下の者たちも不安に思うでしょうから。」

そう言うとティアは背を向け部屋に戻ってしまった。ティアの頑なな冷たい態度にセドリックはもう何も言うことができなかった。



リシアもティアが心配で追いかけて来たのか、セドリックに話しかけた。

「妃殿下は部屋に戻られましたか。 大丈夫ですよね?」
「分からない。」
「私が何かミスでもしたのでしょうか。」
「そうではないだろう。心配はいらないよ。 間違いがあったなら、はっきりと叱ったはずだから。」
「でも怒ってるじゃないですか。」
「・・・それもよく分からない。もともと自分の心を見せない人だから。 とにかく君の問題ではない」

「本当にお好きなようですね。実は父がとても心配していました。 恋愛をしてたとか、いろんな噂を聞いたけど、でも信じなかったんですよ。政略結婚だろうと思いました。」
「さあ。」
「妃殿下のお母様の問題を考える人も多かったですが。 父は殿下側の問題をもっと心配してました。」
「モルテン男爵は、私が中央政界に関与しないほうがいいと思うのだな。」
「はい。皇位継承権争いに関与されようとしていると思いました。」
「それをそなたが確認しに来たのか?」
「私は何も確認できないでしょう。 ただ、殿下がローレンス卿の派閥になったら、私たちの村はもっと深く隠れたほうがいいのではないか、と思ったのです。ところで既に妃殿下に全部おっしゃってるとは思いませんでした。」
「君の町のことなら、ティアは私が言わなくても知っていた。 」
「村の人々が知ったら大変なことになりますね。」
「気にすることはないよ。 知られても構わない状況を作るために政治に頭を傾けたのだから。それより君はどう思う?」

「妃殿下についてですか? それとも、殿下が政治に介入することについてですか?」
「両方だ。君は幼い頃から勘がよかったから。」
「割り込まないことも関与することじゃないですか。 政治に異なる方式で次期皇帝がどのような人かによっては、エブロン大公も影響を受けざるを得ません。そうするなら、正しい人を選んで支持した方がいいんじゃないですか?」


そこまで言い終わると、リシアは真剣な表情から一変してにっこりと笑って言った。

「そしてどうせ政略結婚ではないじゃないですか。 殿下がこんなに好きな方と結ばれているんですから、それだけで十分だと思いますよ。」
「…………。あなたとモルテン男爵が考えたような政治的目的で結婚したわけではないけど、噂のように…恋に落ちて結婚したわけでもなかった。」

ティアとの初対面を思い出し少し暗い顔をするセドリック。


(この結婚が相互利益になるとは思っていた。彼女の知略に頼り切っていたこともあった。しかし、最初に契約結婚を受け入れた理由の一つは、彼女が成人するまで保護しなければならないと考えたからだ。それから2年後に、彼女の要求通りの離婚で終わると思った…。)


「もうお好きじゃないですか。 それでいいんじゃないですか? 妃殿下の心は違いますか?」
「そう簡単な問題ではない。 ティアはまだ幼いし。」
「年の差結婚なんて、少なくないですよ。 うちの両親の年の妃殿下殿下と非殿下の2倍にはなると思います。そして妃殿下は全く幼くは見えないですよ。」
「そうだな。」
「どうしようもないですよ、もう好きなのですから。」
「…私をあまりからかうな。 とにかく、ティアをよろしく頼む。 彼女は君が気に入ったようだから。ティアには友達がいないし、同じ年頃とうまく付き合う機会もなかっただろうから、君がうまくやってくれると助かる。」
「側に呼んでくださればとても光栄なことです。」
「ありがとう。」
「殿下は先にお戻りください。 私はちょっと風を浴びてきますね。」
「ああ。」


そしてセドリックと別れたリシアが外に行こうとすると、目の前にオーブリーが現れた。


「オーブリーお姉さん?」



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