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悪役の救い手(韓国漫画)にどハマりした、アラサーOLによるネタバレ・翻訳ブログです。

(ネタバレ・翻訳) 「悪役の救い手」 27話

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引用: 悪役の救い手

 

(本文)

  

アゼフ「今・・・なんと言いましたか?」

 

(私はあなたから離れられない。私の心は簡単には変わらないわ。

 彼が望む限り、彼の側で、彼の望みをすべて聞いてあげたい。)

 

アゼフ「もう一度聞きたいです。あなたの口からもう一度、言ってください。

 なんと言ったのですか?」

 

信じられないような顔をするアゼフに、ジェイははっきりと言った。

 

ジェイ「あなたのコーディスのパートナーになります。」

 

 

そう聞いてふと、ジェイが浴室に入った時を思い出すアゼフ。

(本当はいつでもその顔を見られるように、私の側に縛っておきたいくらいだ・・・)

 

ジェイ「代わりに、アゼフ・・・。

私たちゆっくり進みましょう。それがなんでも・・・。

 時にはゆっくり行く道が、多くのものを見ることができるから・・・。」

 

アゼフ「ありがとう、ジェイ。楽しみにしていた答えを聞くと、とても気持ちがいいですが・・・

それだけ不安も大きくなるのが事実です。」

 

ジェイ「・・・不安、ですか?」

 

アゼフ「もしかしたら、このときめく感情が私一人だけかもしれないから・・・。」

 

 

ジェイ「いいえ、そんな・・・私もあなたが好きです。」

 

少し恥ずかしそうにジェイが言う。

 

 

(あなたが言うように、時にはゆっくり行くのも悪くない。

 

しかし。早くてもゆっくりでは変わらない・・・

 

あなたは私のものだ。エルジェイ・ティアセ。)

 

黒い笑みを浮かべるアゼフ。

 

アゼフ「実はジェイにあげたいプレゼントがあったんですが、食事の後、見に行きませんか?」

 

ジェイ「プレゼント・・・ですか?」

 

アゼフ「はい。あまり暗くなる前に見せてあげたいです。」

 

~~

 

夕暮れ時を歩くジェイとアゼフ。

 

ジェイ「私は何も準備できなかったのに、プレゼントの用意まで・・・」

 

アゼフ「私が好きでしたことなにで、負担に思うことはありません。

 でも、受け入れてばかりいるのが気になるのであれば、次回はジェイが私のために、プレゼントを準備してくださるのはどうでしょう?

 あなたがくれるものなら、私は何だって嬉しいですよ。」

 

ジェイ「わかりました。

 今度は必ず、あなたの為にプレゼントを用意します。

 あっ・・・これは・・・。」

 

目的地に着いたジェイとアゼフの目の前に、真っ白な白馬が現れる。

 

アゼフ「セスティアン帝国から持ち込んだ、アハルテケという馬です。

 どうですか?気に入ってくれましたか?」

 

ジェイ「はい。すごくきれいです。こんなきれいな馬は初めて見ました。」

 

アゼフ「そんな遠くで見てばかりいないで、こっちに来て触ってみてください。」

 

馬に近づき、嬉しそうにそっと触れるジェイ。

 

ジェイ「私は乗馬がすごく下手で・・・こんな立派な名馬に乗れるのか心配です。」

 

アゼフ「心配しないでください。お望みでしたら僕が教えてあげますから・・・。」

 

 

ここでハッと、ジェイを乗せている時に、落馬したことを思い出し、少し焦るアゼフ。

 

アゼフ「あ!次は絶対落とさないから・・・今日のことは本当にすみません。」

 

慌てた様子のアゼフを見て、小さく噴き出すジェイ。

 

アゼフ「あ、この子に名前を付けてあげるのはどうですか?」

 

ジェイ「お名前ですか・・・。アズ・・・。アズと呼びます。」

 

アゼフ「アズ・・・まさか私の名前から取ったのでしょうか?」

 

からかうように言うアゼフに、ドキッとして、焦るジェイ。

 

ジェイ「あ・・・違うんですよ・・・。」

 

アゼフ「違うのですか?この名前を呼ぶたびに私を思い出すと思って、内心喜んだのですが・・・違ったんですね。」

 

にやりと笑いながら言うアゼフ。

 

アゼフ「それではどういう意味ですか?アズという名前は・・・」

 

ジェイ「あ・・・なんの意味もありません。なんとつけても私の勝手です。

 私にくださったプレゼントなのですから、私の勝手じゃないですか・・・。」

 

ジェイの言葉が照れ隠しだと分かって、優しく微笑むアゼフ。

 

アゼフ「すぐ暗くなりますね。ジェイは体を休めないといけないので、もう帰ったほうがいいですね。

 家まで送ります。ジェイ・・・」

 

 

すっかり暗くなった道を歩くジェイとアゼフ。

 

アゼフ「ジェイ。今日は来てくれてありがとうございました。私のパートナーになってくれたことも・・・。

 

僕は・・・正直すごく不安で焦っています。あなたが私から離れるんじゃないかと。

 

明日にでも目を覚ますと、あなたがいなくなっているんじゃないと、怖いんです。」

 

どこか遠くを見つめながら、不安そうに言うアゼフ。

 

ジェイ「アゼフ・・・。」

 

アゼフ「でも、あなたの言うように、ゆっくり待とうと思います。」

 

ジェイの肩に手を置き、それから恥ずかしそうにするジェイの前髪をそっとかき分けながら・・・

 

アゼフ「だから今は・・・ジェイが少しだけ我慢してください。

 

こんなことをしなければ、私の心臓が焦がれてしまいそうです。」

 

 

切なそうにそうつぶやいたアゼフは、ジェイのおでこにそっとキスをした。

 

→次回「悪役の救い手」28話へ

 

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 <p>引用:

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  <a href="https://piccoma.com/web/product/28837">悪役の救い手</a>

  </cite>

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